SSブログ

JR吾妻線川原湯温泉駅と日本一短いトンネル「70年の歴史」感謝 [駅奪取]

JR吾妻線川原湯温泉駅と日本一短いトンネル「70年の歴史」感謝 群馬
2014.9.24 07:07
鉄道
「思い出をありがとう。長い間おつかれさま!」-。24日に約70年間の業務を終えるJR吾妻線の川原湯温泉駅と、近くの「日本一短い鉄道トンネル」樽沢トンネルは23日、祝日ということもあり、多くの観光客や鉄道ファンが詰めかけた。車窓からの渓谷美が錦秋色に染まるのを前に、地元では感謝や惜別の思いに包まれている。(浜田慎太郎、橋爪一彦)

                  ◇

 木造平屋の川原湯温泉駅は、ほぼ開業当時のままとされる。JR東日本高崎支社や地元観光協会などによると、同駅の乗客数は通勤通学や温泉への観光客などで多い時には1日150人以上に達したこともあるが、最近では1日20人前後にまで減少していた。ところが9月に入り、1日100人以上が訪れる、にぎわいを見せているという。

 鉄道ファンだという千葉県野田市の高校2年、謝名堂敬(じゃな・としたか)さん(16)は「ダムで沈んでしまう駅の最後の姿を見ることができ、感無量です」と話した。

 ダム湖に水没するのは岩島駅-長野原草津口駅間の約6キロで、付け替え工事区間は約10・4キロに及ぶ。新しい路線は、25日以降の試運転を経て、10月1日から営業を始める。

八ッ場ダム建設による線路架け替えで、役目を終える日本一短い「樽沢トンネル」=23日午前、群馬県吾妻郡(蔵賢斗撮影)

八ッ場ダム建設による線路架け替えで、役目を終える日本一短い「樽沢トンネル」=23日午前、群馬県吾妻郡(蔵賢斗撮影)

 

 水没予定地の住民は既に近くの代替地にほとんど移住しており、60代の女性は「新しい駅は私たちにとって再スタートの象徴。不安も多いが、新しい川原湯温泉が少しずつ住みやすい場所になれば」と期待を込める。

 一方、現在の駅から約1・8キロ東にあり、吾妻川沿いの切り立った岩を掘って作られた樽沢トンネルも役目を終える。短い理由は、トンネルの上に立つ一本松の景観に配慮したとする説や硬い岩盤をくりぬいたとする説などがあるが、定かではないという。

 7・2メートルという車両1両分にも満たない短さのためトンネルで隠れるのは車両の一部だけで、後続車両の姿も見える。最近では、連日鉄道ファンが近くでカメラを構え、トンネルと車両が一体となる瞬間を写真に収めている。

 横浜市保土ケ谷区の会社員、笠井泰祐さん(40)は「日本一短いトンネルがダム建設でなくなってしまうと知り、慌ててきた。貴重なトンネルなのでやはり寂しいですね」と感慨深そうに話していた。



nice!(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

トラックバック 0