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「父の日」100周年:起源と現在 [管理人日記(雑記帳)]



2010年6月20日、父の日が100周年を迎えた。
世界中のお父さん達は、息子や娘がこれを機会に
財布のひもをゆるめてくれるよう期待している。

世界経済の緩やかな回復に伴い、
グリーティングカードやネクタイ、大工道具、衣服など
、父の日向けプレゼントの消費額は2009年比で約4%増加
すると予測されている。

一方、100年前の当時は、非常につつましく、
商業的要素のかけらもない清々しい感謝の一日であった。 
6月の第3日曜日がアメリカで公式な国の記念日となったのは
1972年で、リチャード・ニクソン大統領が宣言した。
しかし、父の日の起源は20世紀初頭のワシントン州での出来事までさかのぼる。

 1909年、ワシントン州スポケーンに住むソノラ・スマート・ドッド氏は、
教会で母の日の説教を聞きながら、
自分を含め6人の子を男手一つで育ててくれた父にも
感謝の日があって良いのではないか考えた。
ドット氏が地元の教会に働きかけた結果、
翌年の6月に初めて「父の日」を祝う式典が開催され、
各地へと広まっていった。

 アメリカにあるマサチューセッツ大学アマースト校の
心理学者で、父の日をめぐる現象を研究している
ニコール・ギルバート・コート氏は次のように話す。

「1994年、アメリカのビル・クリントン大統領は、
男女区別のない“親の日(Parent's Day)”を
7月の最終日曜日に制定した。
しかし、この“親の日”は人々が期待するような
記念日には成長しなかった。
その理由は簡単で、母の日と父の日が既に
商業的な記念日として確立されていたからだ」。

◆消費額の少ない父の日

 アメリカのワシントンD.C.に拠点を置く業界団体、
全米小売業協会(NRF)によると、
父親たちが今年受け取るプレゼントの額は
昨年より増える見込みだが、
それでも母親たちに比べればかなり少ないという。
例えば2009年の場合、父の日向けに1人が消費する額は
平均90.89ドル(約8200円)だったのに対し、
母親には123.89ドル(約1万1200円)
相当のプレゼントが贈られた。

 NRFによると、父親はプレゼントにあまりこだわらず、
仕事用のシンプルなネクタイや新しいフライ返し
などで十分に喜ぶのだという。

 他方、母の日のプレゼントは宝石や花、
温泉旅行、レストランでのディナーなど、
父の日に比べて豪華になる傾向がある。

◆父の日に簡単に喜ぶ父親

「それでも、アメリカ中の父親がプレゼントの包装紙をはがし、
箱を開け、新しいネクタイを眺めて笑顔になるのは、
きっと心から喜んでいるからだろう」とギルバート・コート氏は話す。
ネクタイはいまでも最も人気のある父の日向けプレゼントだ。

 同氏の調査によると、注目度は母の日に比べて低いが、
父親の方が満足度が高いという。
その理由として、母親は料理や掃除などの
家事から解放してもらえる日を期待しているが、
実際にはいつもと変わらないという状況があるようだ。
「それに比べて父親は元から期待のハードルが低く、
いまの父の日のあり方に満足している。
また、普段は家庭内平等を志向している場合でも、
両親を別々に祝うことによってステレオタイプの
役割分担が一層強まっている面もある」。

◆父の日のカード事情

 最も売れる父の日向けプレゼントは「父の日カード」だ。
もらえるのはこれだけという父親たちも多い。
大手グリーティングカード会社のホールマーク社によると、
父の日にやり取りされるカードは、総計9300万枚と
推定されており、クリスマス(18億枚)、バレンタインデー(1億5200万枚)、
母の日(1億4100万枚)に次いで年間第4位となっている。

 ホールマーク社の広報担当であるデイドラ・マイズ氏は、
「父の日カードの50%は父親に、15%は夫に贈るために購入される。
残りは“その他”で、祖父や息子、兄弟、おじなど、さまざまな人に届けられる」
と説明する。贈り手にとって父親に当たる人が対象となっているようだ。

「父の日にはカードがたくさん贈られるが、
当社はこの記念日の起源には一切関係していない」
とマイズ氏は話す。
ホールマーク社が父の日カードの印刷を始めたのは、
1920年代に入ってからのことである。

Photograph by Steven Senne, AP

文=John Roach








タグ:父の日
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