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鳥取城跡「飢餓キャラ・かつ江さん」 [管理人日記(雑記帳)]

【関西の議論】

鳥取城跡「飢餓キャラ・かつ江さん」は「不快」か…批判殺到、
4日で公開中止した鳥取市に無念の作者の嘆き 
2014.7.22 07:00

国指定史跡「鳥取城跡」をPRするため、鳥取市教委が、戦国時代に城内で兵糧攻めに遭った庶民をイメージしたキャラクター「かつ江(渇(かつ)え)さん」を公募採用し、7月初めに市のホームページで公開したところ、「不快だ」「飢餓をちゃかしている」と批判が殺到、たった4日で公開を中止する事態となった。飢えてやつれた姿が物議をかもしたようだ。しかし、一方で「歴史をよく伝えている」との評価や、公開中止した市側の対応を疑問視する声もあり、「かつ江さん」はネット時代を象徴するかのように賛否渦巻く形で思わぬ反響を呼んでいる。

前回載せた記事
 私もこの時は 見た目で判断し、却下されて良かったのではと思ったのですが
世の中には 色々な見方や意見がある様で まだ 議論が続いているようです


最優秀賞のキャラを上回るアクセス

 同市教委は昨年末から今年2月にかけて鳥取城跡のマスコットキャラクターを全国から公募、「かつ江さん」は応募163件から次点の優秀賞に選ばれた。

 粗末な着物姿でげっそりした顔の女性がカエルを握りしめているイラストで、鳥取城の籠城戦「鳥取の渇え殺し」を題材に市内の建築業の男性(40)が考案。 「歴史が分かるキャラ」として採用された

 7月7日に市のホームページで公開すると、インパクトのある姿から、たちまちアクセスが集中
市教委にも電話やメール、手紙などで100件以上の意見が寄せられた。その約7割が批判の声で、 見ただけで不快」「市のマイナスイメージになる」、さらに「同じ名前の人で『自殺したい』という人が出てきたらどうする」というものもあった

一方、「歴史に興味を持たせる切り口がいい」「ネガティブなものもしっかり見つめ、素晴らしい」など、約3割は地域の歴史への関わりを称賛。賛否の議論が沸騰したこともあり、ホームページへのアクセスは公開3日目の9日までで6万3000件に上った。

最優秀賞のキャラを上回るアクセス

 同市教委は昨年末から今年2月にかけて鳥取城跡のマスコットキャラクターを全国から公募、「かつ江さん」は応募163件から次点の優秀賞に選ばれた。

 粗末な着物姿でげっそりした顔の女性がカエルを握りしめているイラストで、鳥取城の籠城戦「鳥取の渇え殺し」を題材に市内の建築業の男性(40)が考案。「歴史が分かるキャラ」として採用された。

 7月7日に市のホームページで公開すると、インパクトのある姿から、たちまちアクセスが集中。市教委にも電話やメール、手紙などで100件以上の意見が寄せられた。その約7割が批判の声で、「見ただけで不快」「市のマイナスイメージになる」、さらに「同じ名前の人で『自殺したい』という人が出てきたらどうする」というものもあった。

 一方、「歴史に興味を持たせる切り口がいい」「ネガティブなものもしっかり見つめ、素晴らしい」など、約3割は地域の歴史への関わりを称賛。賛否の議論が沸騰したこともあり、ホームページへのアクセスは公開3日目の9日までで6万3000件に上った。

最優秀賞の8倍の人気。きっかけは豊臣秀吉、屍肉も食べた“英雄”庶民…

公募では、城を擬人化したコミカルなキャラクター「とりのじょう」が最優秀賞に選ばれ、4月に公開されたが、「かつ江さん」へのアクセスはわずか数日で「とりのじょう」の約8倍に達した。

 しかし市教委は「話題が鳥取城から離れて独り歩きしている。飢餓に悩まされながらも生き延びた庶民のたくましい姿を現す意図を、逸脱する可能性がある」と、7月10日に急遽(きゅうきょ)公開を取りやめた。

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秀吉による壮絶な兵糧攻め

 モチーフになった鳥取城の籠城戦はこんな経緯をたどった。戦国時代、織田信長は羽柴秀吉を総大将に毛利家の勢力圏にあった中国地方に攻め入る。秀吉は天正9(1581)年、2万人の大軍を率いて鳥取に侵攻。現在の鳥取市の中心でシンボルとなっている久松山に築かれた鳥取城を守るのは、毛利方が派遣した若き勇将、吉川経家(きっかわ・つねいえ)だった。

 秀吉は、鳥取城の周りに約20キロメートルもの包囲陣を敷き、城を兵糧攻めにする。城内には兵や領民合わせて3千人ほどがいたとされるが、秀吉の鉄壁の布陣の前に、城外からは一粒の米も搬入できなかった。糧食が尽きると兵や民は獣や草の根を食べ、それも食べ尽くすと餓死者の屍肉を食べるものすら現れたという。

 その凄惨(せいさん)なありさまに、経家はついに降伏を決意。秀吉は城に使いをやり、経家には本国に帰還するよう伝えたが、経家は「城の責任者はあくまで自分」として拒絶。城を明け渡すとともに切腹した。

 城の守りを貫き、最後に潔く果てた経家は鳥取城の歴史に深く刻まれ、現在、城の南の堀端には経家の銅像が立つ。銅像の勇猛な姿を通じ、鳥取の人たちにはヒーローとして記憶される存在だ。

賛否あれど「歴史的な大事件」、次世代に伝えたく工夫「桃色」「丸顔」


しかし、中近世史を専門とする鳥取市歴史博物館の礒部宏子・学芸員は「光の当て方が変わると歴史の見方は変わる」と指摘。「武将の側からは戦国時代は壮大なドラマだが、一兵卒や領民からいえば、戦争は迷惑な話で早く終わってほしいと思うだろう。渇え殺しは、災害ではない形で多くの領民が亡くなった点でも、鳥取の歴史上大きな事件だ」という。

市教委の対応に疑問

 また「かつ江さん」の作者の男性は「経家の話は良い話だと思うが、それが市民に、とくに若い世代に伝わっていないのが残念」と話す。

 日本史に興味があり、経家の話をもっと多くの人に知ってもらいたいと思ったのが「かつ江さん」を描いたきっかけだった。「経家の話がなぜ伝わっていないのか。それは武将としての美談ばかりが語られ、人の心に響かないから。美談の裏では飢えで苦しんだ多くの庶民がおり、経家の話を語り継いでいく上では、両方をセットで伝えないといけないと思った」

 それでもピンクの服を着せたり、顔に丸みを持たせたりと、PRキャラとしてかわいらしさも表現しており、「作者としてはそこを見てほしい」と言う。さらに、公開にあたって籠城戦の説明が足りなかったのではないかと、市教委のキャラの扱いにも疑問を呈する。

“脊髄反射”の市教委…でも復活の可能性あり?

一方、「かつ江さん」について市教委はネット公開を中止したものの、今後の活用方針については未定としている。

 話題性のあるキャラがネットで広がるスピードの速さ、鳥取城の歴史に対する認知度の低さといった「想定外」に遭遇し、お蔵入りとなった「かつ江さん」。作者の男性は「キャラが少しでも残り、鳥取の歴史を伝え継いでいくのに一役買うことができたら、デザインし、応募したかいがあるのだが…」と話している  
                                                   そうだ


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